2018年3月26日
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続いてメディカルフィットネスについて
お話ししていきます。
QOLを高める要因
ずっと健康でいるために運動機能の維持、向上は欠かせません。
運動機能がしっかりとしていることで
より自分の趣味ややりたいことができるようになります。
これがQOL(Quality Of Life:生活の質)の向上です。
長生きをしてもQOLが低ければ、人生の楽しみは減ってしまいます。
最近では、ロコモティブシンドローム(運動器症候群)という名前も
浸透してきました。
運動器を評価する上で、重要な要素が
筋肉量、体脂肪量、骨密度です。
筋肉量と体脂肪
筋肉量と体脂肪量に合わせて
以下のような分類があります。
サルコペニア(加齢性筋肉減少症)
加齢に伴って、筋肉の使用頻度の減少や
栄養不足によって、筋肉量が減少してしまっている状態です。
筋肉には持久力に優れた赤筋(遅筋)と
瞬発力に優れた白筋(速筋)がありますが
サルコペニアでは、特に白筋が衰えやすいため
早い動きがやりにくくなります。
⇒運動不足で筋肉量が少ない痩せ型
サルコピーニックオービス
⇒運動不足で、筋肉量は通常の肥満
ダイナピーニックオービス
⇒筋肉量が少ない肥満
サルコピニックダイナピーニックオービス
⇒少筋量、低筋力の肥満
骨密度
男女の最大骨量は20~40代で、女性は閉経とともに急激に低下していきます。
2002年のデータでは、男女で寿命は延びているものの
骨折者も増えており、女性では男性の3倍に当たる年間10万人に上っています。
日本ではBMIが25以上で肥満、アメリカでは30以上で肥満とされていますが
肥満の人の方が大腿骨頸部骨折の頻度が低いというデータもあります。
これは肥満の人の方が骨量や筋量が高いためであり
端に痩せている人は5倍のリスクがあると言われています。
フィットネスとパワープレート
どうしても薬を飲まなければいけない人も
サプリメントと共にフィットネスを組み合わせていくことが
これからの時代には重要です。
パワープレートは3次元の振動(上下、左右、前後)が
身体に不安定性を与えることによって
人体はそれに対してバランスを取るために
反射的に高頻度の筋収縮を起こすことができます。
さらにニュートンの運動方程式第2法則(力=質量×加速度)にのっとって
従来は力を高めるために質量(ウエイト)を上げていたものが
プラットホームを振動で加速させることによって
重力を高めることが可能となり
ウエイトを持たなくても負荷を与えることが可能になりました。
したがって膝などが痛い、運動が苦手だという方に対しても
重い負荷をかけずにトレーニングすることができ
運動中のケガなどがほとんどないという利点もあります。
筑波大学大学院 人間総合科学研究科の田中喜代治教授が行った実験では
一般の高齢者に対して30Hz、振幅Lowでスクワット
カーフレイズ、プランクを30秒2セットずつ行った時の筋活動は
大殿筋や中殿筋は30%、大腿四頭筋では60%
下腿三頭筋では200~250%増加したという結果が出ました。
これは同じポーズを取っても
パワープレートではより多くの筋肉を使えるということを表しており
緊張した筋肉に振動刺激が加わることで、緊張性振動反射が起こり
レジスタンストレーニングと同等の効果があるとされているのです。
また筋力だけでなく、瞬発力、骨量にも良い影響を与えることができます。
メディカルフィットネスにおけるパワープレートの適応は
ロコモティブシンドローム、サルコペニア、脳卒中、片麻痺
パーキンソン病、膝痛、虚血性心疾患など多岐に渡ります。
運動療法を行う上での注意点
運動を止めるべきであるという重症高血圧は
最高血圧180mmHg以上、最低血圧110mmHg以上
WHOが定める軽度の高血圧は、最高血圧140mmHg以上
最低血圧90mmHg以上
日本の健康診断では、正常高値である最高血圧130mmHg以上
最低血圧85mmHg以上をボーダーとしています。
その値でメタボリックシンドロームのリスクを
一つ持っていると注意が必要です。
しかし年齢によってはそれだけでリスクが高いとは言えませんので
多くの場合は運動を行うべきです。
女性は、170mmHg以上、男性は160mmHg以上になると
急激に死亡率が上がりますが
それ以下ではあまり血圧に対して過敏になって
薬を飲むといったことは必ずしも良いとは言えません。
高血圧に加えて糖尿病が重なると
心血管系疾患のリスクは飛躍的に高まります。
180~200mmHgの高血圧で糖尿病を持っていると
10万人中130人が一年以内に亡くなるとされています。
100歳以上の人は2050年には50万人以上になるだろうと言われており
再生医療の発達によっては
それ以上の数になるのではないかと推測されています。
これによって高齢者は必然的に薬をもらうことが多くなります。
ガンに続き心血管系の病気が多いことから、脳梗塞などで
ワルファリンなどの血液凝固阻害薬を服用している場合
出血の際に血が止まりにくくなっているため
重症化しやすいといったリスクもあります。
従って、運動療法を行う上で
このように血液凝固阻害薬を服用している方に対しては
転倒や衝突時の外傷による出血に細心の注意を払う必要があります。
また多血(赤血球が多い人)の人は高血圧になりやすく
心筋梗塞、脳梗塞のリスクが高なります。
文献によると1000人に1人が50歳でアルツハイマーだとすると
60代で1.5倍になり、その後は5歳刻みで倍、倍に増えていき
85歳になる時には1000人のうち30人が罹患していると言われています。
アメリカのデータでは、何もしない人に比べて
運動や何かのゲームなどをしていると
認知症になるリスクは3分の1から4分の1に減るというデータがあります。
ぜひパワープレートを運動習慣の一つにして頂いて
将来の健康な自分をつくって頂ければと思います。
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