2019年3月9日
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特定の振動が人体を活性化させる
振動が人体に与える影響については
多くの研究が行われており
骨折後の骨に特定の振動をかけると骨癒合が高まることや
振動によって血行が促進され、マッサージ効果があるなど
特定の振動は人体の組織の回復を早めたり
また機能を高めたりするということが科学的に証明されています。
1999年には、振動や重力で活性化するたんぱく質であるペリオスチンが
東京工業大の工藤明教授(細胞生物学)によって発見されました。
重力や荷重による刺激を受けると骨を再生する仕組みの中で
重要な役割を果たすと考えられているたんぱく質です。
動物実験では、歯根膜という歯と骨の間の部分で
ペリオスチンが歯の再生に関与していることが分かっており
人間の場合でも歯周病予防に効果があるとされています。
ペリオスチンの未来とパワープレート
また最近では、このたんぱく質が
もっと素晴らしい役割を持っていることが分かってきました。
『ペリオスチンは、がんの増殖抑制にも関与しているとみられる。
工藤教授のチームが、ペリオスチン欠如マウスに、がん細胞を移植したところ
普通のマウス と比べ、がん細胞が大量に増殖した。
ペリオスチンがあると、がんが正常細胞を圧迫する時の刺激で
線維芽細胞が被膜を作るため、がんの成長を抑制するとみられる。』
といった報告や
『研究チームは、ペリオスチンが体内で作られないように遺伝子操作したマウスに
冠動脈を結び人工的に心筋梗塞を起こさせた。
その結果、心破裂を起こして 91匹中62匹(約68%)が死んだ。
普通のマウスで死んだのは80匹中25匹(約31%)で
30ポイント以上も差が開いた。
さらに、梗塞を起こした部位を詳細に調べたところ
ペリオスチン欠如マウスは
心筋細胞修復に重要なコラーゲンを作る線維芽細胞の数が少ないことを突き止めた。
ペリオスチンを作る遺伝子を欠如マウスに入れると
心破裂率が普通のマウスとほぼ同じ割合にまで低下した。
工藤教授は「急性心筋梗塞後の心筋修復のメカニズムを知ることで
新しい治療法の開発につながる可能性がある」と期待する。』
といった効果も出ています。
骨の再生メカニズムとの関係は
人間の長期宇宙滞在の可能性や寝たきり状態の改善などから注目されていますが
慶応大の須田年生教授(幹細胞生物学)は
「重力など 機械的な刺激が少ないと、人間は骨量が減り骨が細くなってしまう。
ペリオスチンは骨の再生に関係している可能性が大きく
ペリオスチン研究による骨の再 生メカニズムの解明が
こうした課題の克服に役立つと考えられる」
と期待するとコメントしています。
人に3次元の振動をかけることで
加速度を与えて重力を増加させるパワープレートは
ペリオスチンを活性化させ、様々な細胞に働きかけ
健康に導いてくれるマシンといえます!