2017年5月19日
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生命をつなぐ鎖
・遺伝子、核酸、DNA 人間には60兆個の細胞があり、
それぞれの細胞には核があり、
その中に遺伝情報を持つDNAが存在しています。
遺伝子:遺伝する形質のそれぞれに対応して、
染色体上に一定の順序に存在している遺伝単位です。
遺伝子の実態は核酸で、とくにDNAが普遍的ですが、
ウィルスではRNAの場合もあります。
核酸:DNA(デオキシリボ核酸)、RNA(リボ核酸)を指します。
ヌクレオチドを基本単位としています。
DNA:デオキシリボ核酸、核に局在する遺伝子の本体であり
人それぞれの個人差を生んでいるものです。
リン酸基、五炭糖、塩基から構成されています。
塩基は、G(グアニン)、T(チミン)C(シトシン)、
A(アデニン)の4種類あり これにより、
組み込まれた遺伝情報から髪の毛をつくる毛根の細胞や骨の細胞など
構造の異なった様々な組織のタンパク質を
正確につくり出すことができるのです。
ヒトの体では約20種類のアミノ酸からつくられており
4種類の塩基が3つ組み合わさって一つのアミノ酸をつくります。
DNAは遺伝情報を発言するために非常に貴重なものなので、
二重らせん構造になっており もし片方の鎖が傷ついてしまっても
もう片方で補えるようになっています。 そのため遺伝情報を伝えるには、
情報の大元であるDNAの情報を RNAに転写(コピー)して使っています。
HIVやC型肝炎ウィルスは、RNAウィルスであり
常に形が変化するためにワクチンがつくれないという現状もあります。
DNAの二重らせん構造の上には塩基が30億ペア並んでおり
折りたたまれている細いDNAを引き伸ばすと
約2メートルにもなると言われています。
その中には、遺伝情報として意味のある部分であるエクソンと、
意味の無いイントロンがあり エクソンの部分を遺伝子と呼び、
タンパク質を生合成するための設計図となります。
ヒトの遺伝子の数は22000個あります。
そのため、ヒトの肉体を構築するために必要な情報は
ゲノムの中の5%以下です。
染色体
染色体はヒトでは46本あり、対になっています。
その構造は遺伝子が 線維となって収納されてつくられており、
中央部分をセントロメア、末端部分をテロメアと呼んでいます。
大きさも様々で、一番大きいものが1、
そこから一番小さい22番まで番号が付けられており
常染色体と呼ばれています。23対目は性染色体と呼ばれており、
X染色体と、Y染色体があります。
XXの組み合わせでは女性、XYの組み合わせでは男性となります。
テロメア遺伝子とテロメアーゼの働き
染色体の末端部分で、
同じ塩基配列が数百回以上繰り返されています(哺乳類ではTTAGGG)。
細胞分裂時のDNA複製では、テロメアは完全には複製されず、
細胞分裂のたびに短くなっていきます。
テロメアーゼは、11文字の配列のRNAを持っています
(CAAUCCCAAUC)。
このうち前の5文字をつかってテロメアに取り付き
残りの6文字の鋳型に合うヌクレオチドを
細胞内から集めてつないでいます。
これを繰り返して6文字ずつテロメアを長くしています。
テロメアは寿命を決める遺伝子の部分で、
細胞分裂が起こる度に短くなり
テロメアが無くなると細胞は死滅します。
生殖細胞では老化していない細胞が必要なため、
テロメアーゼという酵素が働き 短くなったテロメアを長くしています
テロメアを正常に保つことが健康長寿のために非常に重要なのです。
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