2021年1月3日
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国際基準カイロプラクティック&Power Plate専門ジムのレゾナンスです。
西洋医学と東洋医学という言葉がありますが
一般的に病院で行われている検査や治療は西洋医学に基づいたもので
エビデンス(証拠)を重視して、決まった条件でどれだけ効果が出たのかを
研究によって明らかにして実際の臨床に取り入れているのが特徴です。
それに対して東洋医学は数千年の歴史の中で得られた経験則を元に
生きている間、ダイナミックに変化する人の身体を季節や朝夜など自然の変化も
含めて包括に診ていくのが特徴です。
症状が慢性的になるほど、関わってくる要素は多く複雑になるため
より大きな視点で問題を捉える必要が出てきます。
最近では、西洋医学でもこのような環境や社会などを含めた身体の診方をする
分野もあり、ライフスタイル医学と呼ばれています。
今回は東洋医学独特の健康状態の捉え方と
慢性の症状を抱えており、どのような治療を受ければわからないという方に対して
解決の糸口になるようなお話ができればと思います。
目次
三大伝統医学に数えられる中医学
三大伝統医学として中医学、インドのアーユルベーダー
イスラム圏のユナニー学があり、アーユルベーダーはサンスクリット語で
「生命の知恵」という意味があります。
ユナニー学の元になっているのは、古代ギリシャのヒポクラテスの時代で
ヒポクラテスは医学、薬学の父と呼ばれ、2000年以上前からハーブなどを用いて
治療を行っていたが、この医学とヨーロッパの医学が融合してユナニー学が誕生し
現在の西洋医学の元にもなっています。
中医学の特徴は以下の3つです。
鍼灸
気功
食用
中国では昔、食医という職業があり
食事から病気を予防していたり、黄帝内経という最古の書物には
女性は7の倍数、男性は8の倍数で体が変化するといったことなどが
記してあります。
漢方は日本でつくられた言葉で、中医学を蘭方と区別するためにつけられたものです。
日本最古の医学書である医心方には輸入した医学を元に
日本の風土などを考えて新しい医学をつくりあげたということが記され
その中で漢方は実際に行われていましたが
明治時代に新政府によって少数派であった西洋医学が採用され
東洋医学は認められなくなりました。
しかし、日中の国交が1972年に回復し
生薬を自然由来の医療として認めたことから漢方が
日本でも扱われるようになりました。
漢方で東洋医学を表す言葉として以下のものがあります。
① 天神合一(てんじんごういつ)
人間が自然そのもので、症候や症状を一面的に捉えるのではなく
なぜ病気になったかという本質を考えるというもので
現在でいうホリスティックに繋がる考え方です。
② 扶正祛邪(ふしょうきょじゃ)
正気を助けて、邪気を取り除くという意味で
邪気には寒邪、燥邪、風邪、暑邪などが正気に勝ってしまうと病気になると
説いており、悪いところだけでなく
自然治癒力を助けるということの重要性を示しています。
③ 心身一如(しんしんいちにょ)
心と体は相互関係があり、治療法や薬だけでは病気は治らず
病気を治すのは人そのものであるという考え方。
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陰陽五行説
中医学の身体の捉え方で非常に重要なものに陰陽五行思想があります。
陰陽説と五行説から成り、万物を陰と陽、五行に分けるという中国の思想、哲学を
医学に当てはめたものです。
陰陽
対極図に表れているように陰と陽は互いに対立し
依存し、転化するという関係があり、常に変化する相対的なものであるとしています。
五行
五行説は宇宙の森羅万象を木、火、土、金、水の5つに分類して
それらの相互関係を体系化したものです。
この五行に季節、感情、五臓である肝、心、脾、肺、腎を
当てはめて身体の状態を診ていきます。
このような考え方は、西洋医学には無いもので
数値で表すことが難しい概念であり、非科学的とされることが多いですが
五行に基づいた人の診方は、慢性疾患や西洋医学で原因が分からない疾患には特に有効とされています。
五行の関係性
五行それぞれの関係性は、陰陽と同じように常に動いており
変化しています。
そしてこの五行に五臓である
肝:木
心:火
脾(胃腸):土
肺:金
腎:水
を当てはめています。
中医学の五臓は現代の西洋医学で言われている
肝臓、心臓、胃腸、肺、腎臓と全て一致するわけではありませんが
解剖学的な位置などは一致することも多くあります。
そしてこれら五臓は互いに影響し合い
働きを強めたり、抑えたりしてバランスを取っています。
相生(そうせい):働きを助ける
相克(そうこく):働きを抑える
木には成長という意味合いがあり、上へ外への広がっていきます。
火が強い時には体の熱が上に上ることでほてるといった症状が出てきます。
土には受容するという働きがあり
金は静かで、清涼なもの
水は冷たく低いところに行くといった特徴があり
これを病気の症状に当てはめています。
これらは相性関係が成り立っており、
それに対して相手を討ち滅ぼす相克関係という関係もあり
木は土から養分を奪い取り、土は水を濁し、土砂をせき止める、火は水を消す
金属は火によって溶かされ、金属の斧は木を切り倒すというものです。
相生と相克の流れ
相生
木 → 火 → 土 → 金 → 水
木は燃えて火を生み出し
火はものが燃えた後、土となり、土から金属が取れ、金属は冷えて水を生み出し、水は木を育てます。
肝(木) → 心(火) → 脾(土) → 肺(金) → 腎(水) → 肝
これを五臓に当てはめると→の方向で臓器がその先の臓器の働きを助けています。
例えば
・肝は血を蓄える働きがあり、それが心の機能である全身に血を送るという働きを助けています。
・心が作りだす熱は、脾(胃腸)を温め、その働きを助けています。
・腎は肝臓に蓄える肝血をつくるため水を供給して働きを助けます。
相克
肝 → 脾 → 腎 → 心 → 肺 → 肝
・肺(金)には下降させる働きがあり、肝(木)の上昇する働きを抑制します。
これら相生、相克は常にダイナミックに起こっており
どこかで相生を受けても、必ず他の臓器で相克の抑制を受ける関係になっています。
このような関係によって、人体は正常な状態を保っています。
勝復調節
五臓の調整システムは2つあり、一つが相生・相克ですが
もう一つは勝復調節です。
勝復とは、機能が過剰になってしまう勝気が生じると
それを抑制する復気が生じてバランスを調節するというものです。
→これら2つの調節システムがうまく働かないと
病気になると中医学では考えています。
相乗と相侮
相乗(そうじょう):相克(抑制)が過剰になった状態
①強くなりすぎた行が、それを抑制する行を過度に抑制して起こる相乗
②抑制される行が過度に弱っていることで、抑制する側の行が相対的に強くなりすぎる相乗
相侮(そうぶ):相乗とは逆に相克する側が弱くなりすぎたり、相克される側が強くなりすぎたりする状態
気血水
① 気
体の構成と生命エネルギーの源であり、絶えず変化し陽の性質を持っています。
私たちは2つの気を持っています。
先天の気
親から受け継いだ精という生命エネルギーとしての気を先天の気と言います。
後天の気
呼吸から得られる清気と太陽エネルギーを受けて育った食べ物から摂る水穀の気を合わせた物を後天の気と言います。
② 血
血は血液に近い意味合いで、陰の性質を持ち全身に栄養を送り
潤すという働きがあり、血が充実していると肌や筋肉
毛髪に潤いがあるとともに精神活動にも影響を与え
感覚を鋭くするといった作用もあります
③ 水(津液)
津液は体の中にある水分のことで、体の水分は約60%あり
臓器に含まれるもの、組織の間質液なども含まれ
全身を潤し、臓器、筋肉、粘膜、毛髪を潤し
関節の動きを滑らかにする働きがあります。
東洋医学では四季を人の一生に当てはめており
春は青春と言われるように若い時を示しており冬に向かうに従って
加齢による体の機能が低下していくことを表しています。
冬の臓器である腎には気を溜めておく働きがあることから
腎を充実させておくことが長生きの秘訣であるとしています。
五臓の問題によって起こる症状
肝の問題
肝血虚
皮膚や毛髪に艶がない、目が疲れやすい、霞む、ドライアイ、爪が脆い、視力の低下
月経不順
肝陰虚
口の乾き、身体の火照り、寝汗
肝腎陰虚
肝陰虚の症状+腰や膝のだるさ、手足の火照り、性機能異常、頭のふらつき
肝陽上亢
怒りやすい、頭痛、めまい、顔面の紅潮、腰のだるさ
肝気鬱結
憂鬱感、情緒不安定、ため息、下痢、便秘、月経周期の異常、月経時に乳房が痛む
肝気横逆
お腹の張り、腹痛、呑酸
肝気上逆
めまい、頭痛、顔面発赤
心の問題
心気虚
動悸、息切れ、不安感、汗をかきやすい
心陽虚
心気虚の症状+顔色が暗いまたは青い、手足の冷え、冷や汗
心肺気虚
心気虚+咳、呼吸困難
心腎陽虚
心陽虚の症状+心気虚の症状である動悸、息切れ、不安感、多汗、尿の量の減少
心血虚
めまい、動悸、健忘、不眠、多夢、顔面蒼白
脾の問題
脾気虚
下痢、泥状便、腹部不快感、出血傾向、顔面蒼白、疲労感、無力感
脾胃気虚
脾気虚の症状+食べられない、少食、悪心、嘔吐
脾陽虚
脾気虚の症状+未消化便、よだれが多い、寒がり、手足の冷え
脾腎陽虚
脾陽虚の症状+腰や膝のだるさ、耳鳴り、インポテンツ、耳鳴り、尿量減少、浮腫
中気下陥
臓器の下垂による脱肛、子宮脱、遊走腎、下痢、便秘、疲労感、無力感
肺の問題
肺気虚
息切れ、疲れやすい、顔色が白い、汗をかきやすい、感冒症状
肺陰虚
喉の乾燥、乾咳
肺脾気虚
肺気虚+食欲不振、腹部膨満感、泥状便
肺腎陰虚
肺陰虚の症状+腰や膝のだるさ、手足の火照り
腎の問題
腎陰虚
めまい、耳鳴り、唇の乾燥、身体の熱感、腰のだるさ
肝腎陰虚
腎陰虚の症状+頭痛、目のかすみ
心腎陰虚
腎陰虚の症状+動悸、不眠、多夢、健忘
肺腎陰虚
腎陰虚の症状+咳
腎陽虚
インポテンツ、不妊、尿量増加、顔色が白い、元気がない、寒がる、手足の冷え、腰や膝がだるい
脾腎陰虚
腎陰虚の症状+下痢
心腎陰虚
腎陰虚の症状+むくみ、動悸、息切れ、ひどい手足の冷え
腎精不足
知能減退、精機能減少、脱毛、歯の動揺、小児発育不良、骨格が弱い
腎気不固
残量感、頻尿、多尿、尿失禁、腰や膝のだるさ
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レゾナンスでは、このような中医学的な診方も取り入れて
広い視点から身体を診ることで、慢性的で複雑になった症状に対してアプローチを行なっていきます。
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ブログ執筆者
レゾナンスカイロプラクティック院長 中込 慶一