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佐藤ドクター研修 -血流、低血圧を考える1-

2018年5月26日

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定期的に行ってい頂いている佐藤ドクターの研修

今回は「血流、低血圧を考える」というテーマです。

 

平成30 41 NHK

「あなたを襲う 消える毛細血管・ゴースト血管」

という番組が放送されました。

先生はこの番組を録画されていて感じたことが

放送内容に間違いがあったわけではないそうですが

毛細血管が消えてなくなるその最大の原因について

全く解説されていなかったということでした。

この番組のゴースト血管の定義は

身体の末端の組織に栄養を送る毛細血管が

過剰な糖質、加齢、睡眠不足、運動不足

タバコ、高血圧、大食いといった要因で

血流が悪くなり、毛細血管に血液が通らないことで

消えてしまったように見えることを

ゴースト血管としています。

大食いのように糖質が過剰になると

なぜゴースト血管になってしまうかというと

血管を輪切りにしてみたときに

環状になっていますが、血糖値が高くなることによって

血管の壁が砂糖漬けになり、ボロボロになります。

そのため、血液が漏れ出すようになり

毛細血管が消えていきます。

 

 

座ることによる血流の変化

立っている時には身体中の血液は

重力のために70が下半身に溜まります。

下半身の中でも「ふくらはぎ」

上からどんどん降りてくる血液を受け止め

重力に逆らって心臓に戻すポンプの役目を成しています。

そのため第二の心臓と呼ばれています。

しかし座っているとこのようなふくらはぎの筋肉が

働きにくくなってしまうため

血流は大幅に悪くなります。

それをまとめた表がこちらです⇩

体育大学調べ 航空医学研究所調べ
立っている時の細静脈の血流速度  秒速810cm 秒速 6.3cm  
座った瞬間の細静脈の血流速度 秒速5cm  4.4cm
座って30分後の細静脈の血流速度 秒速2.5cm  3.0cm 

 

なぜ毛細血管が大切なのか


全身の血管の総延長
 は90000000m(9万km) で

およそ地球2周半に相当します。

その中で各血管が占める割合は

大動脈

0.5m

大静脈

0.5m

細動脈

800000m(800km)

細静脈

800000m(800km)

毛細血管

88399999m(8万8400km)

 

この数字からも分かるように

身体を巡っている血管のほとんどは

毛細血管であるということが分かると思います。

ですから毛細血管に血液が流れないと

内臓などであれば発がん率の増加

脳であれば認知症の増加につながります

ゴースト血管の原因は低血圧!?

低血圧は高血圧と違い、WHO(世界保健機関)などの

国際機関で定められた基準がありません。

日本国内では発表している機関によって

数値に多少のバラつきがありますが

いずれも正常値は収縮期血圧129mmHg以下

拡張期血圧84mmHg以下(日本人間ドック協会発表)

というように下の数値を定めていないために

低血圧の数値については明記されていません。

低血圧で血液が正しく流れてこなければ

毛細血管は消えてしまいます。

私たちの至適血圧を求めてみると

水は1気圧は10m1000cm

圧に関する単位として

ポピュラーなものに「気圧」があります。

気圧を選んだ理由は、気圧もアナログの血圧計もまた

水銀を用いて表現するためです。

1気圧は水銀柱で760mmHgであり、水柱は122mmです。

身長160cmの人の場合

1000cm(水)ー760mmHg

160cm(水)ーX

X=122mmHg

血液の比重は、1.06(水は1.0)なので

122mmHg×1.06129mmHg

すなわち160cmの身長における至適血圧は

129mmHgということになります。

この計算式には、血液と血管壁との

「抵抗要因」(血管壁の形状、硬さ、蛇行状況)については

全く計算に入れていません。

 

低血圧になる原因

痩せすぎや水分摂取不足などによる血液量の減少

平成3045日の産経新聞の記事によると

日本の女子高生の52%が自分は太っていると捉えており

体型に満足している人は23%だったそうです。

痩せていることで、体重当たりの血液量が減ってしまい

血管の大きさに対して相対的に

血液不足になり、低血圧になってしまいます。

私たちの血液の量は、

体重×8%で、60kgの人なら4.8リットルになります。

では、4.8リットルの血液は

全血管内を満たすのに十分な量なのでしょうか?

答えはノーです。

実際には、体内の血液総量は

血管内の総容積に比べて

ずっと少ないのです。

では、血流はどうなっているのでしょうか?

自律神経の一種に「血管運動神経」というものがあり

それが血管を収縮したり、拡張させたせたりして

血管内を流れる血液の量を自動的に

コントロールしてくれています。

・血管における必要な血液量の計算

毛細血管

毛細血管の直径は8ミクロン、0.0008cm(半径は0.0004cm

断面積(000042×3.14

容積(000042×3.14×88000×105乗で4.4リットル

大動脈

大動脈の直径2.5cm(半径125cm)、長さ50㎝

容積(1.25)2乗×3.14×50で0.25リットル

大静脈

大静脈の直径3.0㎝(半径1.5㎝)、長さ50㎝

容積(1.5)2乗×3.14×50で0.35リットル

心臓内の容積は0.36リットル

これらを合わせると

血流総容積は5.36リットルになります。

しかし体重から計算される人間の血液量は

体重60㎏の人で4.8リットル

体重50㎏の人で4リットルになります。

ゴースト血管は悪者か?

 

ここまでの話を聴くと

ゴースト血管は悪者のようですが

実は決して悪いものではなく

普段誰でも起きているものです

その理由は自律神経が働いているからです。

自律神経というのは

スーパーコンピューターでも計算できないほど複雑に

あらゆる身体の状態の調整をしてくれています。

シカがライオンに脚を噛まれた時は

大きく出血はしません。

その理由は、シカにとっては生きるか死ぬかという

緊急の場面で交感神経が非常に優位になっているため

その部位の血管は収縮しています。

その結果、失血死することなく運が良ければ

逃げ切れる可能性があるのです。

問題なのは、長期的にゴースト血管になっていることで

組織に正しく栄養が回らなくなった状態です。

佐藤先生のお話しの続きはコチラ

 

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