2016年7月9日
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腹筋群の機能
腹筋群は前腹部の壁と側腹部の壁をつくっており、
様々な作用を持っています
①内臓の支持 腹腔内臓の重みは腹壁の下部に加わるので、
特に内腹斜筋下部の横走線維によって
腹壁の下部は引き締められ支持されています 従って、
腹壁の筋が弱いと、支持作用も弱くなり
腹腔内臓とくに小腸が下垂して 前腹壁の下部(下腹部)が
膨らんでしまいます
②脊柱の支持 外腹斜筋の線維は腹直筋鞘をつくる筋膜を介して
反対側の内腹斜筋の線維と連なっているため
左右両側の腹斜筋はコルセットのように腹壁を締めて支持しており、
腰痛などを防いでいます ③内臓の保護 腹壁に外力が加わると、
筋の緊張が高まって内臓を保護します
また腹壁内面を被う壁側腹膜が腹腔内の炎症で刺激されると
その部位の腹壁の筋の緊張が高くなります
この現象は筋性防御と言われ、保護に役立っていると言われています
急性虫垂炎では、右下腹部に筋性防御が見られ
急性胆のう炎では右側の腹直筋の上3分の1部に見られます
④呼吸 腹筋は呼吸運動に関わっていて、
吸息時に横隔膜は収縮して下降しますが
同時に腹壁の筋は弛緩して腹腔を広げます
そして腹壁の筋はやや収縮して、
呼息に移ります(腹式呼吸) 呼息を強く行う場合には、
腹壁の筋をさらに強く収縮させ 肋骨を引き下げ、
腹腔内臓を圧迫して横隔膜を上方に押し上げます
⑤体幹の運動 腹壁の筋は胸郭と骨盤とを連結するので、
筋の収縮によって両者の位置的関係は変化します
従って腹直筋は体幹(脊柱)を前屈させ、
腹斜筋は体幹を側屈、回旋します
パワープレートは、トレーニングが敬遠されがちな
体幹の筋群を短期間で鍛えることができます
それは3次元の振動が自分の意志に関係なく
1秒間に30~50回という速さで筋肉運動を行うからです
ですから一番弱い負荷である
1秒間に30回の振動(30Hz )でも
30秒トレーニングをしたとすると、
900回の筋収縮が起こるということです
そのため30分のトレーニングでジムトレーニング2時間相当の
運動量に相当すると言われているのです