2021年8月26日
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高齢化社会と骨粗鬆症
高齢化社会によって平均寿命が延びる一方で
骨粗鬆症やバランス感覚の低下による転倒などの問題もあり
健康に年を重ねていけるが大きな課題になっています。
米国では、毎年150万人以上が骨密度の減少による骨折を経験しており
女性の3人に1人、男性の8人に1人が骨粗鬆症を患っています(2004年)
骨密度
男女の最大骨量は20~40代で、女性は閉経とともに急激に低下していきます。
2002年のデータでは、男女で寿命は延びているものの
骨折者も増えており、女性では男性の3倍に当たる年間10万人に上っています。
日本ではBMIが25以上で肥満、アメリカでは30以上で肥満とされていますが
肥満の人の方が大腿骨頸部骨折の頻度が低いというデータもあります。
これは肥満の人の方が骨量や筋量が高いためであり
端に痩せている人は5倍のリスクがあると言われています。
パワープレートによる骨粗鬆症の研究
『Journal of Bone and Mineral Research 2004』で
発表されたデータでは パワープレートによる
骨の形成についての有効性が示されました。
方法は、 58~70歳の閉経後の女性90名を
3つのグループに分け2、4週間後の変化を比べました。
①パワープレートを1回30分以下のトレーニング
(スクワットやランジといった大腿部及び
股関節部のエクササイズ)を週3回行うもの
②従来型トレーニングをウォーミングアップ
クールダウンを含め 1回約1時間、週3回行うもの
③何も行わないもの
その結果、パワープレート群では大腿筋の筋力が16%増大し
股関節部の骨密度は1.5%増大しました。
さらに、姿勢制御とバランスの改善も認められ
筋肉量が増えた一方、体脂肪率と脂肪量は
減少していました 。
骨ミネラル濃度はパワープレート群では+0.93%
従来型トレーニング群では-0.51%
何も行わないグループでは-0.62%
という結果となり
従来型トレーニングを行った被験者も
多少骨量減少を抑えることができましたが
何も行わないグループでは平均的な速度で継続して
骨ミネラル濃度が減少していました。
これらの結果からパワープレートは
筋力向上や骨密度の向上だけでなく
脂肪の減少やバランス、反射の改善など
総合的な健康増進につながるマシンであることが
証明されているのです。
また、振動が筋肉を動かすため関節運動が必要なく
関節が弱い方や高齢者の方でも安全にトレーニングを行うことができます。
パワープレートを10年続けている80代女性の症例はコチラ
パワープレートで認知症が改善した症例はコチラ
QOL(生活の質)を左右する加齢性筋肉減少症(サルコペニア)とは?
ずっと健康でいるために運動機能の維持、向上は欠かせません。
運動機能がしっかりとしていることで
より自分の趣味ややりたいことができるようになります。
これがQOL(Quality Of Life:生活の質)の向上です。
長生きをしてもQOLが低ければ、人生の楽しみは減ってしまいます。
最近では、サルコペニアやロコモティブシンドローム(運動器症候群)という名前も
浸透してきました。
運動器を評価する上で、重要な要素が筋肉量、体脂肪量、骨密度です。
筋肉量と体脂肪
筋肉量と体脂肪量に合わせて
以下のような分類があります。
サルコペニア(加齢性筋肉減少症)
サルコペニアは加齢に伴って、筋肉の使用頻度の減少や
栄養不足によって、筋肉量が減少してしまっている状態です。
筋肉には持久力に優れた赤筋(遅筋)と
瞬発力に優れた白筋(速筋)がありますが
サルコペニアでは、特に白筋が衰えやすいため
早い動きがやりにくくなります。
⇒運動不足で筋肉量が少ない痩せ型
サルコピーニックオービス
⇒運動不足で、筋肉量は通常の肥満
ダイナピーニックオービス
⇒筋肉量が少ない肥満
サルコピニックダイナピーニックオービス
⇒少筋量、低筋力の肥満
フィットネスとパワープレート
どうしても薬を飲まなければいけない人も
サプリメントと共にフィットネスを組み合わせていくことが
これからの時代には重要です。
パワープレートは3次元のハーモニック振動(上下、左右、前後)が
身体に不安定性を与えることによって
人体はそれに対してバランスを取るために反射的に筋収縮を起こすことができます。
さらにニュートンの運動方程式第2法則(力=質量×加速度)にのっとった
新しいトレーニング理論によって
ウエイトを持たなくても負荷を与えることが可能になりました。
したがって膝などが痛い、運動が苦手だという方に対しても
重い負荷をかけずにトレーニングすることができ
運動中のケガなどがほとんどないという利点もあります。
筑波大学大学院 人間総合科学研究科の田中喜代治教授が行った実験では
一般の高齢者に対して30Hz、振幅Lowでスクワット
カーフレイズ、プランクを30秒2セットずつ行った時の筋活動は
大殿筋や中殿筋は30%、大腿四頭筋では60%
下腿三頭筋では200~250%増加したという結果が出ました。
これは同じポーズを取っても
パワープレートではより多くの筋肉を使えるということを表しており
緊張した筋肉に振動刺激が加わることで、緊張性振動反射が起こり
レジスタンストレーニングと同等の効果があるとされているのです。
また筋力だけでなく、瞬発力、骨量にも良い影響を与えることができます。
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ブログ執筆者
レゾナンスカイロプラクティック院長 中込 慶一